化粧品などをブログやSNSで紹介したい!
昨今、私自身もSNSなどで化粧品を紹介している投稿をよく見かけます。
しかし、このとき気を付けなければならない法律があります。
それが薬機法です
医薬品や化粧品は人体に直接しようするものであり、誤った情報や誇大な表現による健康被害を防止するため厳しい規制がされています。
本記事では薬機法の規制対象を含め、どのような表現が規制されているのか、順守するために必要なことの紹介などを行います。
もちろん、この表現どうしようと迷ったら、当事務所にて広告チェック・作成サポートを行ってますのでお気軽にお問い合わせください。


【この記事の執筆者】
- 事務所名:ほむら行政書士事務所
- 代表者:石川翔梧(イシカワショウゴ)
- 愛知県行政書士会所属
- 登録番号:第26192102号
化粧品・医療機器の許可申請から広告表現のチェックなど、薬機法関連業務に「特化」。
難解な法律や複雑な行政手続きを分かりやすく噛み砕き、事業者様のリスク回避とスムーズな事業展開をサポートします。
\お問い合わせは24時間受付中!/
※「まだ依頼するか決まっていない段階」のご相談も大歓迎です。
無理な営業は一切しませんのでご安心ください。
インフルエンサー・アフィリエイターも薬機法広告の規制対象!
まずはじめに、薬機法の広告規制は全ての人が対象になるということを理解してください。
企業だけではなく、アフィリエイターやインフルエンサーなどの個人も対象になるということです。
薬機法の広告規制は、いわゆる”何人(なんぴと)規制”となっており、すべての人が対象になります。
個人だけでは規制にならないんでしょ?という考えはかなり危険なため今すぐやめてください。
石川翔梧SNS上でほぼアウトな表現な投稿が散見されます。
特に個人の場合、薬機法の対象となること、そもそも薬機法を知らないという方もいるかもしれませんが、知らないではすみません。
- おそらく薬機法的にアウトな投稿・発信者をみかけました。なぜ摘発されないのでしょうか?
-
単純な話で量が多く、行政がすべてを取り締まることが不可能だからです。
だからといって、あなたが薬機法を無視してOKな理由にはなりません。
- どのようなルートで取り締まりを受けるの?
-
行政からいきなりあなたに連絡がいくというより、その商品を購入し、実際に使用した消費者からの苦情から取り締まりにつながるケースが多いみたいです。
薬機法の広告規制
それでは、実際の薬機法の条文を交えて解説していきます。
薬機法の広告に関する規制は、第66~68条に記されています。それぞれを見ていきましょう。
第66条 虚偽又は誇大広告の禁止
(誇大広告等)
薬機法第66条
第六十六条 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
2 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。
3 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品に関して堕胎を暗示し、又はわいせつにわたる文書又は図画を用いてはならない。
ひとことで言うと、「嘘、実際より良く見せること」を禁止しています。
また、明示的に(明らかに)表現していることはもちろん、暗示的に(匂わす程度)でもNGになります。
さらに、わいせつな表現も禁止されていることにご留意ください。
第67条 特定疾病用の医薬品及び再生医療等製品の広告の制限
(特定疾病用の医薬品及び再生医療等製品の広告の制限)
薬機法第67条
第六十七条 政令で定めるがんその他の特殊疾病に使用されることが目的とされている医薬品又は再生医療等製品であつて、医師又は歯科医師の指導の下に使用されるのでなければ危害を生ずるおそれが特に大きいものについては、厚生労働省令で、医薬品又は再生医療等製品を指定し、その医薬品又は再生医療等製品に関する広告につき、医薬関係者以外の一般人を対象とする広告方法を制限する等、当該医薬品又は再生医療等製品の適正な使用の確保のために必要な措置を定めることができる。
2 厚生労働大臣は、前項に規定する特殊疾病を定める政令について、その制定又は改廃に関する閣議を求めるには、あらかじめ、薬事審議会の意見を聴かなければならない。ただし、薬事審議会が軽微な事項と認めるものについては、この限りでない。
ひとことで言うと、一部の医療品等は医薬関係者以外の一般向けの広告が禁止されているということです。
細かな対象は薬機法施行令や薬機法施行規則に定めらています。
また、薬機法広告ガイドラインでも、「医療用医薬品」は医薬関係者以外の一般向けの広告が禁止されています。
医薬品や医療機器を広告する場合は、まず医薬関係者以外の一般向けに広告してよいのかどうかも論点になります。
第68条 承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止
(承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止)
薬機法第68条
第六十八条 何人も、第十四条第一項、第二十三条の二の五第一項若しくは第二十三条の二の二十三第一項に規定する医薬品若しくは医療機器又は再生医療等製品であつて、まだ第十四条第一項、第十九条の二第一項、第二十三条の二の五第一項、第二十三条の二の十七第一項、第二十三条の二十五第一項若しくは第二十三条の三十七第一項の承認又は第二十三条の二の二十三第一項の認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。
ひとことで言うと、承認を受けていない製品の広告の禁止ということです。
医薬品や医療機器を販売するためには、その製品ごとに承認などの手続きを得る必要があります。
つまり、広告をしてよいのはその承認等を得た後しかできないということになります。
それでは、この条文の対象となりえる状況としてどんな状況があるのでしょうか?
考えられる状況を2つ挙げてみます。
輸入製品を販売するとき
既に外国で完成された製品を輸入し、国内で販売を行う際にも国内で承認等の手続きが必要になります。
このとき、外国では既に製品が完成しているため「これからこの製品を販売します!」みたいな広告を行ってしまいそうになるかもしれませんが、それはNGです。
外国の完成された製品を国内で広告したい場合は、承認等の手続きを行ったあとに行う必要があります。
化粧品や食品の広告表現を誤ったとき
医薬的な標ぼう(例:滋養強壮、がんに効くなど)を行ってよいのは、承認等の手続きを得た医薬品や医療機器になります。
例えば、化粧品や食品なのに、「この製品は花粉症に効きます!」といった標ぼうを行った場合は、第68条の未承認医薬品等の広告とみなされる可能性がでてきます。
薬機法の広告規制まとめ
薬機法の条文上広告に関して示されているのは、以上の3つの条文のみです。
正直なところ、この3条のみを見てもいったいどんな表現がアウトなのかOKなのか分からないですよね。
実務的な観点で言うと、「医療広告ガイドライン」や各団体の自主規制・ガイドラインに則って広告表現を考えていく必要があります。
この医療広告ガイドライン等の解説については後程行います。
薬機法のおける広告に関する罰則等
薬機法の広告規制に違反すると、大きく以下の3つの規制により罰則などになりえます。
措置命令
薬機法72条の5では、薬機法の広告違反を行った者に対し、措置命令ができることを定めています。
措置命令の内容としては、広告の中止や、再発防止等が挙げられます。
万が一措置命令が行われた場合は直ちに対応を行う必要があります。
拘禁刑もしくは罰金
薬機法第85条では、2年以下の拘禁刑若しくは200万円以下の罰金の対象になる違反行為を定めています。
そのなかの項目に、薬機法広告違反も含まれています。
最悪の場合は逮捕されるという認識を持ちましょう。
課徴金
課徴金(かちょうきん)は、また罰金とは異なる制度であり、併科されることもありえます。
前述の、「拘禁刑もしくは罰金」は、”罰”の側面が強いといった特徴がありますが、課徴金は”経済的制裁”といった側面があります。
額で言うと、広告違反を行っていた期間の売上の4.5%が課徴金の対象となります。
しかし、課徴金の対象額が225万円未満のときは対象にならないといった特徴もあります。
景品表示法の広告規制
医薬品や化粧品などを広告する場合は、薬機法だけではなく景品表示法にも気を付ける必要があります。
本記事は薬機法の広告規制についての記事ですので、ここでは簡単に景品表示法の規制について解説します。
- 優良誤認
-
実際よりも著しく性能をよくみせることを規制している。
- 有利誤認
-
実際よりも著しく安く買えるようにみせることを規制している。
- 対象物
-
すべてのサービス・物が対象。そのため当然医薬品や化粧品なども含まれる。
- 罰則等
-
措置命令、拘禁刑、罰金、課徴金などがある。
【コラム】
実際の取締りでは、薬機法が適用される場合よりも景品表示法の適用により取締りを受けることが多いみたいです。
例えば、化粧品を「花粉症に効く」と標ぼうし、広告を行った場合は、薬機法第66条の誇大広告、第68条の未承認医薬品の広告に加えて、景品表示法での優良誤認にも該当するからです。
そして、薬機法よりも景品表示法の方が行政側としても早く動きやすいからだそうです。
薬機法における広告の3要件
それでは、ここから具体的にどのようなことに気を付ける必要があるのかを解説していきます。
まずは、どのような広告が広告とみなされるかです。
なんでもかんでもすべてが薬機法の広告規制に該当するわけではなく、ある3つの要件を満たすことで広告規制の対象となります。
それが以下の3つで、薬事法における医薬品等の広告該当性についての通知文書に示されています。
[誘引性]顧客を誘引する (顧客の購入意欲を昂進させる)意図が明確であること
“誘因性”といわれる要件です。
「この商品を販売しよう」という意図があることを言います。
該当しない例としては、学術の論文などが挙げられます。
[特定性]特定医薬品等の商品名が明らかにされていること
“特定性”といわれる要件です。
例えば、「化粧品の一般的な、、、」の説明だと商品を特定できませんが、「商品名Aの化粧品は、、、」となると商品を特定できることになります。
ただし、商品を特定できるかどうかは総合的に判断されるため、遠回しに商品を特定できる場合は”特定性”を持つことになります。
[認知性]一般人が認知できる状態であること
”認知性”をいわれる要件です。
この要件は広く解釈・運用されており、非該当になる例はありません。
例えば、インターネット上で、IDとパスワードが無いと閲覧できないサイトでも、”認知性”があるとされています。
薬機法における広告の3要件のまとめ
以上の、「誘引性」「特定性」「認知性」が薬機法の広告とみなされる要件となります。
じゃあどれかひとつでも欠ければ、広告とみなされないなら好き勝手していいの?と聞かれたら答えは当然NOです。
法律の規制対象になるかどうかと、企業、アフィリエイターやインフルエンサーの発信者の信頼失墜は別の話です。
極端な仮定の例を挙げてみるなら、「化粧品は使えば使うほど肌がみるみる若返ります!」と、どこかの企業が謳ったとしましょう。
この場合、商品名が書かれておらず”特定性”がなく広告にはあたらないとされるかもしれませんが、明らかに誇大表現ですよね。
規制対象になるかどうかにかかわらずコンプライアンス意識を高くもち広告を作成していきましょう。
薬機法の広告規制対象物
薬機法の広告規制の対象となるものを解説します。
- 直接の規制対象
-
- 医薬品(体外診断用医薬品を含む)
- 医薬部外品
- 化粧品
- 医療機器
- 再生医療等製品
- 間接的に規制対象になるもの
-
健康食品、家庭用美容機器、雑貨等
薬機法の直接的に規制の対象になるもののほか、間接的に対象となりえるものにも注意が必要です。
例えば、健康食品であるのに「がんに効く」と標ぼうして広告してしまった場合は、未承認医薬品等の広告にみなされる可能性があります。
また、家庭用美容機器や雑貨等でも同様のことがいえます。
薬機法の広告表現ガイドライン等(抜粋)
それでは具体的にどのような表現ルールがあるのかを解説していきます。
全ての内容や、アイテム毎の特徴を解説するとあまりにも多くなってしまうため、代表的なルールを抜粋して紹介します。
より細かな内容はガイドラインや各団体の作成している自主基準をご確認ください。
もちろん当事務所へお問い合わせいただいてもかまいません。
効能効果や安全性を「保証」する表現の禁止
例えば、「根治する」「全快する」といった効果の保証や、「安全性は確認済み」「副作用の心配はない」「絶対安全」等の表現はNGとなります。
患者の体質や年齢等にかかわらず確実に効果がある、または安全であると保証する表現は認められません。
他社製品の「誹謗(比較)広告」の制限
製品同士の比較広告を行う場合は、「自社製品の範囲」で対照製品の名称を明示する場合に限定されます。
したがって、他社の製品を明示的・暗示的を問わず比較対象とすることは原則として禁止されています。
また、漠然とした比較であっても、効果や安全性の保証表現に抵触するおそれがあるため注意が必要です。
「最大級(No.1等)」の表現の禁止
効果や安全性について、「最高のききめ」「無類のききめ」「比類なき安全性」「絶対安全」「世界一」といった表現は禁止されています。
また、「売上げNo.1」等の表現も、新指定医薬部外品以外の医薬部外品および化粧品を除き、原則として認められません。
「売上No.1」等の表現も、客観的な根拠となるデータの提示する必要があります。
「医薬関係者等による推せん」の禁止
医療従事者等による推薦は、一般消費者の認識に与える影響が極めて大きいため、「たとえ事実であったとしても」不適当とされ、禁止されています。
また、特許に関する表現や「厚生労働省認可」等の公務所の認可を謳うことも本規定に抵触します。
「使用体験談(口コミ)」の不適切な使用の禁止
体験談は、個人の状態によって結果が異なるにもかかわらず、誰でも同じ効果が得られると誤認させるリスクがあります。
「個人の感想です」「効果を保証するものではありません」といった打消し表示をしたとしても、虚偽誇大表示等に当たるか否かの判断を免れるものではないとされており、極めて摘発の多い領域です。
使用できる口コミは、「香りがいい」「使い方が簡単」「テクスチャの塗り心地が好き」といった「使用感」となっています。
薬機法広告に違反しないためのポイント
ガイドライン等を正しく理解する
まずは、厚生労働省が公表しているガイドラインを深く理解しましょう。
化粧品や医療機器など、アイテム毎に細かな違いはありますが、まずはこのガイドラインが基本となります。
それから自社に関係する業界が公表しているガイドラインや自主基準などを理解していきましょう。
薬機法に広告規制に関する書籍を読む
前述にて、ガイドラインを読みましょうとを解説しましたが、実際のところいきなりガイドラインや各団体などのガイドラインや自主基準を見てもとっつきにくいのが現状です。
そのガイドライン等をふまえて分かりやすく解説してくれている書籍も販売されているため、そちらを購入し理解することもおすすめになります。
書籍で学ぶ、その後にその根拠となるガイドライン等を直接読む方が理解しやすくかと思います。
以下の記事にて、おすすめの書籍を解説しているので参考にしてみてください。
情報収集を行う
情報は常にアップデートされていきます。
自社の広告する製品にあった情報が収集できるサイトやセミナー、専門家のメールマガジンなどから情報収集ができる体制を整えましょう。
専門家へ相談する
一番手っ取り早いのは専門家へ相談することです。
相談料や広告チェック費用は発生しますが、薬機法の広告規制は難しく一朝一夕で理解できるものではありません。
当事務所でも広告に関する相談を承っていますので、お気軽にお問い合わせください。
広告チェックに関する詳細
広告チェックに関して、行政書士の当事務所がお客様から提示されたものに対して断定を行うと非弁行為(弁護士法第72条違反)に該当する可能性があるため、OK/NG判定は行えません。
あくまでもリスクの可能性を指摘し、最終判断はお客様にてお願いしております。
断定が必要な場合は弁護士へのチェックを推奨します。
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※「まだ依頼するか決まっていない段階」のご相談も大歓迎です。
無理な営業は一切しませんのでご安心ください。
AIを利用してセルフチェックを行う
最近では、AIを利用した広告チェックツールも多く存在します。
しかし、どのチェックツールを利用するにしても、その結果を鵜呑みにしてはなりません。
あくまでも、セルフチェックを行うための足掛かりとして利用するべきです。
また、AIを利用したチェックツールは簡単に作成できます。
Gemini×NotebookLMを利用したセルフチェッカーであれば作成サポートもできますのでお気軽にご相談ください。
個人的には、ウェブで公開しているものよりは自社に合わせてカスタマイズした方がよいと考えています。
アフィリエイター・インフルエンサーも対象!薬機法広告規制を分かりやすく解説のまとめ
本記事では、アフィリエイターやインフルエンサーなどの個人にも適用される「薬機法の広告規制」について解説しました。
重要なポイントは以下の通りです。
- 「個人だから大丈夫」は通用しない
-
薬機法の広告規制(何人規制)は、企業だけでなく、ブログやSNSで発信するすべての人に適用されます。
- 違反時のリスクは甚大
-
措置命令だけでなく、最悪の場合は逮捕(拘禁刑)や多額の課徴金が科される可能性があります。
- 「広告」とみなされる3要件に注意
-
「誘引性」「特定性」「認知性」を満たす発信は広告とみなされ、厳しい表現ルールの対象となります。
- ガイドラインの順守と情報収集が不可欠
-
効能効果の保証や不適切な口コミ表現を避け、常に最新のルールを把握しておく必要があります。
美容系や健康系の商品を紹介する際、魅力的な言葉を使いたくなる気持ちは分かりますが、一歩間違えると法律違反となってしまいます。
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