こんにちは、ほむら行政書士事務所の石川です。
2026年5月末~6月末ころにかけて、医薬品「マンジャロ」について、騒動がありました。
インフルエンサーである「ゆいぴす」さんや「溝口勇児」さんなどが発信源であったことからタイムラインで見たかたも多いのではないでしょうか?
しかし、なにか炎上しているなとは思いつつ、具体的になにがダメだったのかは分からないという方も多くいたと思います。
このマンジャロ騒動について、できるだけ専門用語をかみ砕き順を追って分かりやすく解説したいと思います。
マンジャロ騒動の概要
まずは、マンジャロ騒動の概要を解説します。
ことの発信は2026年5月26日、YouTube番組「LAST CALL」にて、ゆいぴすさんが「diet beauty」というサービスの公式アンバサダーに就任したことから始まります。
同番組内にて、ゆいぴすさんが以下のような発言をしたことから急激にSNSで急速に批判が拡大していきました。
- 「マンジャロ打ちな?」
- 「マンジャロ打って5kg痩せてから売れた」
この騒動が発生してすぐに、ゆいぴすさんは公式アンバサダーを降任し、番組プロデューサーである溝口勇児さんも謝罪を行っています。
また、「diet beauty」のマンジャロに関係するランディングページなども閉鎖されているみたいです。
ただ、この騒動に対して薬機法に詳しい方や、医療関係者の方はなぜダメだったのかが分かったかもしれません。
しかし多くの方はなぜサービスやゆいぴすさんの発言がこれほどまでに炎上したのか分からないかもしれません。
これからなぜ炎上したのか、ゆいぴすさん達にはどのような罰則の可能性があるのかをできるだけ専門用語をかみ砕いて解説していきます。
マンジャロの規制分類
まずはじめに「マンジャロ」の規制分類についてです。
医薬品などは「薬機法」にて規制されており、医薬品は効能・効果、副作用の強さなどから細かく分類されています。
そのなかでもマンジャロは「処方箋医薬品・劇薬」に分類されています。
この処方箋医薬品とは皆さんが薬局などでお手軽に買える市販薬とは違い、医師などの指示に基づいて、薬剤師などから提供されなければならない医薬品です。
マンジャロ騒動を解説するにあたって、「マンジャロが処方箋医薬品に分類されること」は非常に重要なことですのでまずはここを抑えましょう。
マンジャロ騒動:広告違反
薬機法にて規制されている医薬品などは人体への影響の大きさなどから、非常に厳しい広告規制がされています。
薬機法上は具体的な内容がかかれていませんが、「適正広告ガイドライン」などにより具体的なOK/NGな事項が書かれています。
その内容にまで解説すると長くなってしまうためここでは適正広告ガイドラインなどの内容の解説は行いません。
この記事では、ゆいぴすさんなどの発言がその適正広告ガイドラインなどのなにに違反している可能性があるのかを端的にまとめたいと思います。
\薬機法の広告規制概要についてはこちら/

具体的には以下の3点に違反している可能性が考えられます。
医療関係者以外への広告
マンジャロが区分されている「処方箋医薬品」は医療関係者などにしか広告してはいけません。
皆さんが薬局などで買える市販薬については、一般の方に対しての広告も問題ありません。
花粉症の薬や目薬などがCMで流れているのはよく見かけますね。
しかし、処方箋医薬品は一般の方への広告は禁止です。
アンバサダーとなったゆいぴすさんの「マンジャロ打ちな~」という発言や、YouTube番組で配信していることから一般の方に対する広告とみなされる可能性があります。
承認外の効果・効能の訴求
処方箋医薬品に係わらず、医薬品は承認を受けた効果・効能以外の訴求は禁止されています。
医薬品は市場に流通させる前に「承認」を受けなければならず、それにはどんな効果・効能があるのか(謳うのか)も含まれます。
マンジャロでいえば「2型糖尿病」となっていますね。
つまり、糖尿病治療に関してのみ広告を行っても問題ということです。
しかし、ダイエット目的と捉えられるような発言をしていることから、この「承認外の効果・効能の広告」をしたとみなされる可能性があります。
体験談による保証表現
医薬品等は効果に個人差があることから、効果が保証されるような表現は禁止されています。
そして、個人の体験談や口コミに関しても保証表現になってしまうことから、「※個人の感想です」などといった注釈をつけたとしても禁止となっています。
ゆいぴすさんの「マンジャロ打って5kg痩せた」という発言は、個人体験談による保証表現とみなされる可能性が高いです。
(そもそも前述のとおりマンジャロはダイエット目的の医薬品ではありませんが。)
マンジャロ騒動:販売形態違反
マンジャロは「処方箋医薬品」の分類となり、この処方箋医薬品の場合販売方法にも厳しい規制があります。
簡単に説明すると、
- 医師などの指導のもと
- 薬剤師により
- 服薬指導がなされ
- 対面で販売
する必要があります。
つまり、オンラインでの販売はNGということです。
「diet beauty」の細かな販売実態までは分かりませんが、もしマンジャロをオンラインで販売した場合は違反になります。
また、そもそも処方箋医薬品を販売するためには薬局開設の許可も必要となるため、もし薬局の許可を持っていない状態で販売していた場合はさらに違反行為の重大度が高くなると考えられます。
マンジャロ騒動:どんな罰則の可能性がある?
薬機法上、広告違反や、無許可販売などを行った場合は以下のような罰則・行政処分があります。
- 罰金
- 拘禁刑
- 課徴金(広告に関する違反の場合)
刑事罰が科される可能性があるなど非常に重たい内容となっています。
マンジャロ騒動とは?薬機法専門の行政書士は分かりやすく解説のまとめ
ここまで読んでいただきありがとうございます。
マンジャロについて騒動がありましたが、ゆいぴすさん本人も決して意図して薬機法に違反しようと思った発言ではないかと思います。
そもそもそんなことは知らなかった可能性も高いです。
しかし、薬機法は人体への悪影響を防止する観点から施工されている法律です。
特に広告表現については、その医薬品の販売元だけではなく「何人も」規制対象となっています。
つまり誰でも全員が対象ということです。
知らなかったではすみません。
SNSで起きている騒ぎだと思わずに明日は我が身と思って行動しましょう。
それでは。

