こんにちは、ほむら行政書士事務所の石川です。
- 化粧品製造販売業許可を自社取得する場合とOEMの場合の違いはなに?
- 自社の場合は自社取得した方がよいのか、OEMの方がよいのかどっち?
と、疑問をお持ちの方へ参考になればと思い本記事を作成しています。
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また、本編へ入る前にこの記事での用語の定義を解説しておきます。
- 自社取得
-
「化粧品製造販売業」許可を自社で取得すること。
自社で製造まで行う場合は、「化粧品製造業」許可も必要となるが、本記事では「化粧品製造販売業」許可のみを取得するこということとします。
- OEM
-
自社では許可取得せず、化粧品製造販売業許可を取得している企業へ、製造販売を委託すること。
OEMと言っても、「化粧品製造販売業」は取得しており、「製造」のみを委託することをいう場合もありますが、本記事では前述の内容を”OEM”と定義します。
少し話はそれましたが、化粧品を販売しようと思ったとき、関係してくる許可は「化粧品製造販売業」と「化粧品製造業」の2種類があり、ひとえにOEMといってもケースが異なるため、本記事内での定義をさせていただきました。
それでは、本記事の本編に入ります。ぜひ参考にしてみてください。

【この記事の執筆者】
- 事務所名:ほむら行政書士事務所
- 代表者:石川翔梧(イシカワショウゴ)
- 愛知県行政書士会所属
- 登録番号:第26192102号
化粧品・医療機器の許可申請から広告表現のチェックなど、薬機法関連業務に「特化」。
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化粧品製造販売業許可の自社取得とOEMを比較
化粧品製造販売業許可を自社取得する場合と、OEMする場合での比較をしていきます。
表形式で簡単に比較したあとにそれぞれの項目について詳しく解説していきます。
| 項目 | 自社取得 | OEM |
|---|---|---|
| 法的責任 | 自社が負う | OEM側が負う |
| 必要な許可 | 化粧品製造販売業 | 不要(OEM先が確保) |
| 初期コスト | 高い | 低い |
| ランニングコスト | 人件費などがメイン | 委託費がメイン |
| 化粧品の販売価格 | 大規模であれば費用を抑えやすい | 小規模であれば費用を抑えやすい |
| 取得・準備期間 | 許可取得だけでも数か月はかかる | OEM先との調整がほとんどで短縮しやすい |
| 専門人材 | 確保が必須 | 不要(OEM先が確保) |
| 自由度・ノウハウ | 製造する化粧品の自由度が高く、ノウハウも蓄積しやすい | 製造する化粧品の自由度は低く、ノウハウは蓄積にしにくい |
法的責任
化粧品の市場への出荷責任は、化粧品製造販売業を取得している企業が負うことになります。
例えば、化粧品の品質に問題があったり、副作用が発生してしまった場合その対応や責任は化粧品製造販売業許可を取得している企業が負うということです。
自社で化粧品製造販売業許可を取得する場合はこの法的責任が当然自社となり、OEMの場合はそのOEM先の企業が負うことになります。
なお、ここでいう法的責任とは「薬機法上」課される責任のことを言うのであり、当事者の民事上のトラブルはまた別の問題です。
OEM先とトラブルがあった場合は、薬機法とは関係なく当事者同士での解決が求められます。
必要な許可
自社で許可取得する場合は、「化粧品製造販売業」という許可が必要となります。
この許可は化粧品を市場へ出荷するための責任を負う主体となるための許可で、品質管理や安全管理の体制を構築しなければなりません。
OEMをする場合はこの化粧品製造販売業許可を取得している企業へ委託し、製造販売することになります。
つまり、OEMを行う場合、自社は化粧品製造販売業許可を必要とせず、OEM先が必要な許可を取得しているということになります。
初期コスト
自社取得する場合は、許可取得を行うための専門人材の確保や、品質管理、安全管理体制の確保を行う必要があり初期コストは高くなる傾向があります。
OEMの場合は、それらのコストを支払う必要がなくなり、初期コストの観点から言うとOEMの場合は自社取得の場合と比較し、比較的抑えることができます。
とはいえ、OEM先によって費用の程度は異なるため慎重にOEM先は検討する必要があります。
ランニングコスト
自社取得の場合は、代表的なコストと言えば、専門人材の人件費や品質管理、安全管理の品質管理体制の維持や、許可更新費用などが挙げられます。
OEMの場合は、委託費用とくくられるかと思いますがその内訳としては、自社取得の場合の費用に加えて、化粧品原価、物流費用、マージン費用などが考えられます。
また、自社取得の場合は化粧品の売り上げがなくても、人件費は発生するため固定費としての側面が強くなります。
OEMの場合、基本的にロット数に比例するため変動費という側面が強くなります。
たとえ、化粧品の売り上げがなくても継続した人件費が発生しない点はOEMのメリットと言えるでしょう。
化粧品の販売価格
小規模の場合自社取得だと、売れない時期でも毎月の固定費(人件費や管理費)が1本当たりに重くのしかかるため、結果的にコストが高くなります。
この場合、OEMの方が化粧品の販売価格を抑えやすくなります。
大規模の場合、大量生産によって毎月の固定費が薄まる(希釈される)ため、OEMメーカーの利益が乗らない分、自社取得の方が1本当たりを安くできます。
この場合、自社取得の方が化粧品の販売価格を抑えやすくなります。
自社の状況やOEM先によって一概にはいえませんので、参考にしてください。
取得・準備期間
自社取得の場合、まず許可にあたって、申請してから結果が出るまで1~2か月かかります。
また、許可取得にあたって専門人材の確保や、品質管理、安全管理の体制の構築なども考慮すると数か月~半年程度かかる場合も珍しくありません。
OEMの場合は、ロット数やどの程度オリジナル要素を取り入れたいのかにもより、OEM先との調整に時間が大幅に変動するため一概には言えません。
しかし、許可取得にかかる時間はないため、自社取得と比較し販売までに要する時間は比較的短くできるでしょう。
専門人材
自社取得の場合、総括製造販売責任者という専門的な人材の確保が必須です。
この製造販売責任者となれる人材はだれでもなれるわけではなく、薬剤師や化学系の学歴要件を満たす人材が必要になります。
また、品質管理の責任者である「品質保証責任者」、安全管理の責任者である「安全管理責任者」も必要となり、自社取得の場合この人材の確保が一番大変です。
OEMの場合は、これらの責任者をOEM先が確保しているため自社で確保する必要が無く、専門人材の確保という点では困ることはないでしょう。
自由度・ノウハウ
自社取得の場合、処方したい化粧品の効果効能についての自由度が高く、その製造に関するノウハウや、品質管理、安全管理に関するノウハウが蓄積されていきます。
OEMの場合、処方したい化粧品の効果効能に関してはOEM先の対応している範囲にとどまるケースが多いです。
また、製造に関するノウハウや品質管理、安全管理のノウハウはOEM先に蓄積されていきます。
長期的に見た場合は、自社取得の場合の方がおすすめといえるでしょう。
化粧品製造販売業許可を自社取得orOEMで貴社に合うのはどっち?
先ほどの項で解説したとおり、自社取得とOEMでは大きくメリットやデメリットが異なります。
ここではそれらを踏まえて、自社取得がおすすめなのかOEMなのが向いているケースを解説していきます。
OEMが向いているケース
- 初期費用を抑えてビジネスを始めたい場合
-
製造ラインの設備投資や専門人材の採用コストをかけず、低い初期コストで事業をスタートできる。
- 専門知識を持つ人材の確保が難しい場合
-
薬機法に基づく総括製造販売責任者などを自社で用意する必要がなく、リソースが不足している企業でも参入しやすい。
- 販売やマーケティングにリソースを集中させたい場合
-
製造や品質・安全管理の大部分を委託できるため、企画や販促活動に専念できる。
- スモールスタートで市場の反応を見たい場合
-
小規模なロットから柔軟に生産しやすく、売上ゼロの時期でも固定の人件費が発生しにくい。
- 短期間でスピーディーに商品化・販売したい場合
-
許可の取得や社内体制の構築にかかる数ヶ月の準備期間を省き、OEM先との調整のみですぐに販売へ移行できる。
自社取得が向いているケース
- 独自の処方や高い自由度で化粧品を作りたい場合
-
効果効能や成分にこだわり、OEM先の対応範囲に縛られずにオリジナリティの高い商品を開発できる。
- 社内にノウハウを蓄積して長期的に事業を拡大したい場合
-
製造技術や品質管理・安全管理のノウハウが自社に残り、将来的な自社工場設立やブランド展開につなげやすい。
- 大規模な大量生産を行い、1個あたりの原価を下げたい場合
-
継続的な大量生産によって毎月の固定費や製造コストが分散され、長期的な販売単価を抑えやすくなる。
- 専門人材(薬剤師や化学系の要件を満たす人材など)をすでに確保できている場合
-
総括製造販売責任者や品質管理責任者などを自社内に配置できるため、スムーズに許可申請へ進める。
- 自社で製造販売の法的責任をすべてコントロールしたい場合
-
製造から出荷、品質管理までの全プロセスを自社基準で一貫して管理・担保できる。
化粧品製造販売業許可を自社取得するのに必要なこと
ここで化粧品製造販売業許可を自社取得したい方向けに、許可取得に必要な事項の概要を解説していきます。
一部は、前述までの内容と重複する部分はありますが、あらためて解説します。
欠格条項への非該当
申請者(申請者が法人であるときは、薬事に関する業務に責任を有する役員を含む。)が、以下に該当するときは許可等を得ることができません。
- 許可の取り消し履歴
-
薬機法に係る”許可”(第七十五条第一項の規定)を取り消され、取り消しの日から3年を経過していない者
- 登録の取り消し履歴
-
薬機法に係る”登録”(第七十五条の二第一項の規定)を取り消され、取り消しの日から3年を経過していない者
- 刑事罰の履歴
-
拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた後、3年を経過していない者
- 薬事関連法令の違反
-
薬機法、麻薬及び向精神薬取締法、毒物及び劇物取締法その他薬事に関する法令で政令で定めるもの※又はこれに基づく処分に違反し、その違反行為があつた日から2年を経過していない者
- 薬物中毒
-
麻薬、大麻、あへん又は覚醒剤の中毒者
- 心身の障害
-
心身の障害により薬局開設者(又は各種許可業者)の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
- 知識や経験の不足
-
薬局開設者(又は各種許可業者)の業務を適切に行うことができる知識及び経験を有すると認められない者
※その他薬事に関する法令で政令で定めるもの
- 大麻草の栽培の規制に関する法律
- 覚醒剤取締法
- あへん法
- 安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律
- 薬剤師法
- 有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律
- 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
- 国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律
- 独立行政法人医薬品医療機器総合機構法
- 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律
- 再生医療等の安全性の確保等に関する法律
- 臨床研究法
責任者(総括製造販売責任者)の確保
化粧品製造販売業許可を取得するためには、総括製造販売責任者という専門人材の確保が必要です。
この総括製造販売責任者となれる人材はだれでもなれるわけではなく、薬剤師や化学系の学歴要件が必要になります。
また、後述するGQP(品質管理)やGVP(安全管理)の責任者である品質保証責任者や安全管理責任者も必要となります。
これらの責任者の確保に多くの企業が苦労することになります。
自社で許可取得したい場合は、早めの人材確保をしておくとよいでしょう。
GQP(品質管理)・GVP(安全管理)体制の確保
化粧品製造販売業許可を取得するためには、GQP省令に基づく品質管理と、GVP省令に基づく安全管理の体制を整える必要があります。
簡単に概要を解説すると、それぞれの省令で要求される手順書などを整備し、誰が行っても同じレベルの業務が行われる体制を整えなければなりません。
自治体によってモデルが公開されているものの、当然そのままではいけません。
必ず自社に合うようにカスタマイズが必要になりますが、そのハードルは決して低いとは言えません。
詳細についてはこちらの記事で解説していますので、合わせてご覧ください。

化粧品製造販売業許可を自社取得するなら行政書士への依頼がおすすめ
オリジナルコスメの販売を考えたとき、最初に直面するのが「そもそも自社で許可を取るべきか、それともOEMに委託すべきか」というビジネスモデルの選択です。
初期費用を抑えてスモールスタートしたい場合や、自社の強みを活かして独自の処方・ブランドを長期的に育てたい場合など、目指す事業の方向性によって最適な選択肢は大きく異なります。
さらに、熟考の末に「自社で化粧品製造販売業許可を取得しよう」と決めたものの、複雑な人材要件や難解なGQP・GVP手順書の作成に直面し、頭を悩ませる事業者様も少なくありません。
この記事では、自社取得とOEMの比較からそれぞれの向いているケースを整理したうえで、自社取得を成功させるための近道として「行政書士への依頼がなぜおすすめなのか」を分かりやすく解説します。
まずは自社のビジネスモデルや将来の方向性を整理してもらうため
単に「許可を取るかOEMにするか」だけでなく、将来的なスケール(大量生産か小規模か)、自社で処方や品質をコントロールしたいかといった事業戦略全体を比較・整理できます。
行政書士へ依頼することで、自社取得が最適な選択肢かを客観的に判断できます。
GQP・GVP手順書の作成や体制構築をスムーズに行うため
許可取得に必要な品質管理(GQP)や安全管理(GVP)の手順書作成・体制構築は専門性が高く、自社でゼロから対応すると大きなコストと時間がかかります。
行政書士へ依頼することで、GQPやGVPの体制構築もスムーズに行うことができるでしょう。
面倒な申請手続きを任せ、本業のマーケティングや商品開発に専念できるため
行政書士へ依頼することで、面倒な申請書類準備や行政との事前打ち合わせなどを任せることができます。
事業者は本来注力すべき商品企画、販売網の開拓、ブランディングなどの準備にリソースを集中できるようになります。
ほむら行政書士事務所の料金体系
当事務所の化粧品に関する料金体系は以下のとおりとなっています。
初回相談は60分無料となっているためお気軽にご相談ください。
| 項目 | 料金(税抜き) | |
|---|---|---|
| 製造販売業 | 200,000 | |
| GQP・GVP手順書作成サポート | 75,000 | |
| 製造業 (一般) | 200,000 | |
| 製造業 (包装・表示・保管区分) | 150,000 | |
| GMP手順書作成サポート※ | 50,000 | |
| 品目承認 | 要見積もり | |
| 化粧品外国製造販売(製造)業者届出 | 要見積もり | |
| 輸入確認証 | 要見積もり | |
※化粧品はGMP省令の規制対象ではありませんが、自主基準:ISO 22716(通称化粧品GMP)があります。
法令上義務ではありませんが、作成することが推奨されます。
\ 24時間受付中・お見積り無料 /
※お見積り後のキャンセルも可能です。
無理な営業は一切いたしませんのでご安心ください
化粧品製造販売業許可の自社取得とOEMに関するよくある質問
化粧品製造販売業許可の自社取得とOEMを比較!貴社に合うのはどっち?【まとめ】
- コストや期間、責任範囲における自社取得とOEMの比較の解説
- スモールスタートや販促専念に向くのはOEM
- 自由度の高さやノウハウ蓄積に向くのは自社取得
- 自社取得には欠格条項の非該当、責任者の確保、GQP・GVP体制の構築が必要
- 自社取得するなら行政書士へ依頼することで手順書作成や申請手続きのサポートがあるためおすすめ
当事務所では、貴社のビジネスモデルや将来の展望に合わせたアドバイスから、GQP・GVP手順書の作成、面倒な行政への申請手続きまでトータルでサポートいたします。
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