こんにちは、ほむら行政書士事務所の石川です。
- 自社で開発した検査キットを市場に出したいけれど、何から始めればいいか分からない
- 体外診断用医薬品の製造に関わる許可や登録の制度が複雑すぎる
- 製造管理者やQMSといった専門用語が多くて、自社でクリアできるか不安だ
- 行政の窓口に相談に行く前に、まずは全体の流れや必要な要件を把握しておきたい
このようなお悩みを抱えていませんか。
薬機法の規制は非常に複雑であり、手続きを一つ間違えると事業のスタートが大幅に遅れてしまうリスクがあります。
そこで本記事では、体外診断用医薬品製造業の基礎知識から必要な要件、そして登録までの全体フローを分かりやすく解説します。
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体外診断用医薬品製造業とは?
体外診断用医薬品製造業とは、文字通り「体外診断用医薬品」を製造する事業のことを指します。
おそらく多くの方が混同してしまうであろう「製造販売業」との違いを踏まえて解説します。
- 「製造業」とは
-
製品を物理的に作るための工場を指し、試薬の調合から保管までを行う拠点に必要な「登録」です。
しかし、製造業の登録だけでは、自社で作った製品を市場へ流通させることはできません。
市場に出荷するためには、別途「製造販売業」の許可が必要になります。
- 「製造販売業」とは
-
製品の品質や安全性に最終的な責任を負い、市場に製品を出荷する「元請け」としての役割を担います。
製造販売業者は必ずしも自社で工場を持つ必要はなく、製造工程を外部の登録業者に委託することも可能です。
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体外診断用医薬品製造販売業許可の要件を分かりやすく解説 こんにちは、ほむら行政書士事務所の石川です。 新規事業で体外診断用医薬品を扱いたいが、許可の仕組みが理解できない。 「製造業」と「製造販売業」という言葉が似て…
まずは自社がどちらを行いたいのかを正しく確認しましょう。

体外診断用医薬品製造業の登録の区分
平成26年の法改正により、製造業はかつての許可制(一般区分、包装等区分など)からシンプルな「登録制」へと移行しました。
しかし、すべての工程や製品において一律の扱いになるわけではありません。
扱う体外診断用医薬品の分類(承認・認証が必要か、届出のみか等)によって、製造業の登録が必要となる「製造工程の範囲」が細かく規定されています。
具体的には、以下の分類に応じて登録の要否が決定します。
- 放射性体外診断用医薬品の場合 以下の全ての製造工程で登録が必要
-
- 設計
- 反応系に関与する成分の最終製品への充填工程以降の全ての製造工程
- 承認・認証が必要な体外診断用医薬品の場合 以下の工程を行う製造所で登録が必要
-
- 設計
- 反応系に関与する成分の最終製品への充塡工程
- 国内における最終製品の保管
- 上記以外の体外診断用医薬品(届出品)の場合 以下の工程を行う製造所で登録が必要
-
- 反応系に関与する成分の最終製品への充塡工程
- 国内における最終製品の保管 (※設計工程のみを行う場合は登録不要です)
このように、自社が扱う製品の分類と、担当する製造工程(設計のみか、充填も行うのか等)の組み合わせによって、登録の要否が変わります。
事前の事業計画において、自社の製品がどの分類に属し、どの工程を担うのかを正確に把握することが非常に重要です。
体外診断用医薬品製造業の登録要件
それでは、体外診断用医薬品製造業の登録に必要な要件について解説します。
登録のためには以下の要件を満たす必要があります。
欠格条項への非該当
申請者(申請者が法人であるときは、薬事に関する業務に責任を有する役員を含む。)が、以下に該当するときは許可等を得ることができません。
- 許可の取り消し履歴
-
薬機法に係わる”許可”(第七十五条第一項の規定)を取り消され、取り消しの日から3年を経過していない者
- 登録の取り消し履歴
-
薬機法に係わる”登録”(第七十五条の二第一項の規定)を取り消され、取り消しの日から3年を経過していない者
- 刑事罰の履歴
-
拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた後、3年を経過していない者
- 薬事関連法令の違反
-
薬機法、麻薬及び向精神薬取締法、毒物及び劇物取締法その他薬事に関する法令で政令で定めるもの※又はこれに基づく処分に違反し、その違反行為があつた日から2年を経過していない者
- 薬物中毒
-
麻薬、大麻、あへん又は覚醒剤の中毒者
- 心身の障害
-
心身の障害により薬局開設者(又は各種許可業者)の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
- 知識や経験の不足
-
薬局開設者(又は各種許可業者)の業務を適切に行うことができる知識及び経験を有すると認められない者
※その他薬事に関する法令で政令で定めるもの
- 大麻草の栽培の規制に関する法律
- 覚醒剤取締法
- あへん法
- 安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律
- 薬剤師法
- 有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律
- 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
- 国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律
- 独立行政法人医薬品医療機器総合機構法
- 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律
- 再生医療等の安全性の確保等に関する法律
- 臨床研究法
製造管理者の設置
- 製造管理者
-
- 原則
-
- 薬剤師
- 例外:設計のみを行う工程または保管(最終製品(他の体外診断用医薬品の製造所に出荷されるものを除く。)の保管を除く。)のみを行う工程
-
- 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する専門の課程を修了した者
- 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する科目を修得した後、医薬品又は体外診断用医薬品の製造に関する業務に3年以上従事した者
- 厚生労働大臣が上記に掲げる者と同等以上の知識経験を有すると認めた者
- 薬剤師を置くことが著しく困難であると認められる場合
-
- 大学等で、薬学又は化学に関する専門の課程を修了した者
- 厚生労働大臣が前号に掲げる者と同等以上の知識経験を有すると認めた者
原則薬剤師が必要になりますが、設計や保管のみの場合は条件が緩和されます。
まずは自社がどの区分の製造をするのかを確認し、責任者となる人材を探す必要があります。
体外診断用医薬品製造業の登録に必要なQMS体制の構築
登録を行う際は、先ほど解説したとおりで細かく体制までは求められません。
しかし、登録取得後に、製造販売業者が製品の承認や認証を取得し市場に流通させるタイミングで、製造所への「QMS適合性調査」が実施されます。
この実地調査をクリアできなければ、結局のところ製品を世に出すことはできません。
そのため、実務上は以下の準備を並行して進めておく必要があります。
- 構造設備の適合
-
- 製品の品質を確保するため、防虫防鼠対策や清掃が容易な構造など、衛生的な環境を整備する
- 製品特性(引火性や無菌性など)に応じた適切な設備が、QMS省令の基準に適合しているか審査
- QMS(品質管理システム)体制の構築
-
- QMS省令に基づき、製造から出荷に至るまでのあらゆる業務プロセスについて詳細な手順書を作成。
- 原材料の受入検査、機器の校正、衛生管理、従業員教育などの手順を文書化し、そのルール通りに業務を行い、記録を残す体制(PDCAサイクル)を運用しなければなりません。
このQMS省令というのは非常に難しいです。
QMS体制の構築を逆算しておかなければ、製品を市場に送り出せないため、製造業登録を検討する場合は早めに整えることを推奨します。

体外診断用医薬品製造業登録取得のフロー例
体外診断用医薬品製造業の登録を取得し、事業を開始するまでの全体的な流れを把握しておきましょう。
都道府県によって細かな運用が異なる場合がありますが、フロー例は以下のようになります。
どのような体外診断用医薬品を、どの工程(設計、充填、保管等)で製造するのかを明確にします。
その工程に合わせた「体外診断用医薬品製造管理者」の要件を確認し、スケジュールと予算を立てます。
管理者の経歴書や、工場の図面を持参し、管轄の都道府県庁(薬務課など)に事前相談に行きます。
登録自体は書面審査ですが、後のQMS適合性調査を見据え、設備図面に問題がないか着工前に確認を受けます。
事前相談での指導内容を反映させ、図面に沿って施設の建築や改修工事を行います。
同時に、製造機器や検査機器の搬入、防虫防鼠設備の設置などを進めます。
施設の整備と並行して、QMS省令に基づいた品質管理マニュアルや各種手順書の作成を進めます。
また、従業員に対する初期教育を実施し、記録を残します。
人員と書類が揃ったら、都道府県知事宛てに「体外診断用医薬品製造業登録申請書」を提出します。 登記簿謄本や管理者の資格証明書などの添付書類を用意し、申請手数料を納付します。
提出した申請書に基づき、行政による審査が行われます。
欠格条項に該当せず、管理者の配置等の法定要件を満たしていれば、書面審査にて製造業の登録手続きが進みます。
審査の結果、問題がないと判断されれば、「体外診断用医薬品製造業登録証」が交付されます。
申請から登録証の交付まで、一般的に1〜2ヶ月程度の期間を要します。
登録証が交付されれば製造業としての法的な立ち位置は確保されますが、実際に出荷するためには、製造販売業者と連携して「QMS適合性調査」の申請を行います。
ここで行政による実地調査(査察)が入り、設備や手順書の運用が厳格にチェックされ、適合して初めて製品を市場に流通させることができます。
このように、事前の計画から実際の登録取得、そして出荷段階のクリアまでには、数ヶ月から半年以上の長い期間がかかります。
各ステップを計画的に、かつ確実に行うことが、事業の早期立ち上げの最大のポイントです。
体外診断用医薬品製造業の登録を行政書士に依頼するメリット

体外診断用医薬品製造業の登録手続きは、薬機法に関する専門的な知識が求められ、要件の確認から申請まで非常に複雑です。
自社で全ての手続きを進めることも可能ですが、専門家である行政書士に依頼することで事業立ち上げをスムーズに進めることができます。
ここでは、行政書士に依頼することをおすすめする主な理由をご紹介します。
行政窓口とのやり取りを1本化できる

登録手続きにおいては、管轄の都道府県庁への事前相談や審査時の対応など、行政とのやり取りが何度も発生します。
行政書士に依頼することで、これらの窓口対応をすべて専門家に任せることが可能です。
担当者様が何度も窓口に足を運ぶ手間が省けるため、事業のコアな業務に集中していただけます。
予期せぬ行政からの指摘にも、専門的な知見からスムーズに対応いたします。
国家資格者として書類作成の代理が可能

行政書士は国家資格者として、官公署に提出する書類の作成や提出の代理が法律で認められています。
体外診断用医薬品製造業の登録には、施設の図面や管理者の資格証明などの書類が必要です。
行政書士が代理作成することで、書類の不備による申請の遅れを未然に防ぐことができます。
また、難解なQMS体制に関する文書の準備などについても、的確なアドバイスのもと進めることが可能です。
登録から出荷までの全体を見据えたスケジュール管理
体外診断用医薬品を市場に流通させるには、製造業の登録だけでなく、その後のQMS適合性調査を見据えた準備が不可欠です。
行政書士がサポートに入ることで、最終的な出荷目標から逆算した無理のないスケジュールを構築できます。
工場の着工前に行うべき事前相談のタイミングなども逃さず、計画的な事業の立ち上げが実現します。
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※「まだ依頼するか決まっていない段階」のご相談も大歓迎です。
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ほむら行政書士事務所の料金体系
当事務所の体外診断用医薬品に関連する料金体系は以下のとおりとなっています。
相談は初回60分無料となっておりますのでお気軽にご相談ください。
| 項目 | 料金(税抜き) |
|---|---|
| 製造販売業 | 200,000 |
| QMS・GVP手順書作成サポート | 100,000 |
| 外国製造業者登録 | 要見積もり |
| 輸入確認証 | 要見積もり |
| 製造業 (各工程) | 150,000 |
| QMS手順書作成サポート | 75,000 |
| 品目承認・認証・届出(クラスⅠ~Ⅲ) | 要見積もり |
| 販売業 ※ (店舗販売業) | 200,000 |
| 販売業 ※ (配置販売業) | 150,000 |
| 販売業 ※ (卸売販売業) | 200,000 |
※ 体外診断用医薬品販売業という独立した許可はなく、医薬品販売業許可にて体外診断用医薬品も販売可能となります。
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体外診断用医薬品製造業の登録に関するよくある質問
体外診断用医薬品製造業の登録について!責任者の要件も解説のまとめ
本記事で解説した重要なポイントを要約します。
- 体外診断用医薬品は人体に直接触れないが、結果の正確性が求められるため厳しい規制がある。
- 「製造業(登録)」は造るためのライセンス、「製造販売業(許可)」は市場に出して責任を負うライセンスである。
- 製品の分類(承認対象か届出対象か等)により、登録が必要な製造工程(設計、充填等)の範囲が細かく決められている。
- 製造業の登録要件は、実質的に「欠格事由がないこと」と「体外診断用医薬品製造管理者の配置」である。
- 管理者は原則薬剤師だが、「設計のみ・保管のみ」か「それ以外の製造工程」かによって、例外的に認められる学歴・実務経験の条件が変わる。
- 製造業の「登録」自体は書面審査で完了する。
- しかし、製品を実際に出荷・流通させるための「QMS適合性調査」において、設備の適合やQMS体制の厳密な運用が実地で審査される。
- 後からの設備改修を防ぐため、登録要件ではなくとも、工場等の着工前には必ず行政へ図面を持参し事前相談を行うべきである。
体外診断用医薬品ビジネスは、社会貢献度が高く将来性のある分野ですが、薬機法の規制という高い壁が存在します。
かなりかみ砕いて解説しましたが、薬機法は理解するまでに時間を要すると思います。
- 「自社の製品が体外診断用医薬品に該当するか分からない」
- 「工場の図面が要件を満たしているかチェックしてほしい」
- 「自社の従業員が体外診断用医薬品製造管理者の要件を満たせるか確認したい」
このような初期段階の疑問から、具体的な申請手続きまで、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。


