こんにちは、ほむら行政書士事務所の石川です。
- 薬局を開設したいが、何から始めればよいか分からない
- 許可を取得するための要件が分からない
- 薬局を開設したいが、手続きが複雑で相談したい
こうしたお悩みを抱えていませんか。
薬局の開設は、一般的な店舗の開業とは大きく異なります。
国民の健康や命に直結する「医薬品」を取り扱う特別な施設だからです。
そのため、薬機法に基づく厳格な要件をクリアしなければなりません。
必須となる要件について、分かりやすく要点を整理しました。
この記事を読めば、開設までの全体像が把握できるかと思います。

【この記事の執筆者】
- 事務所名:ほむら行政書士事務所
- 代表者:石川翔梧(イシカワショウゴ)
- 愛知県行政書士会所属
- 登録番号:第26192102号
化粧品・医療機器の許可申請から広告表現のチェックなど、薬機法関連業務に「特化」。
難解な法律や複雑な行政手続きを分かりやすく噛み砕き、事業者様のリスク回避とスムーズな事業展開をサポートします。
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薬局を開設するための要件

開設許可を得るためには、以下の基準を満たす必要があります。
一つでも欠けると、許可を取得することはできません。
それぞれ詳しく解説していきます。
欠格条項への非該当
申請者(申請者が法人であるときは、薬事に関する業務に責任を有する役員を含む。)が、以下に該当するときは許可等を得ることができません。
- 許可の取り消し履歴
-
薬機法に係わる”許可”(第七十五条第一項の規定)を取り消され、取り消しの日から3年を経過していない者
- 登録の取り消し履歴
-
薬機法に係わる”登録”(第七十五条の二第一項の規定)を取り消され、取り消しの日から3年を経過していない者
- 刑事罰の履歴
-
拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた後、3年を経過していない者
- 薬事関連法令の違反
-
薬機法、麻薬及び向精神薬取締法、毒物及び劇物取締法その他薬事に関する法令で政令で定めるもの※又はこれに基づく処分に違反し、その違反行為があつた日から2年を経過していない者
- 薬物中毒
-
麻薬、大麻、あへん又は覚醒剤の中毒者
- 心身の障害
-
心身の障害により薬局開設者(又は各種許可業者)の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
- 知識や経験の不足
-
薬局開設者(又は各種許可業者)の業務を適切に行うことができる知識及び経験を有すると認められない者
※その他薬事に関する法令で政令で定めるもの
- 大麻草の栽培の規制に関する法律
- 覚醒剤取締法
- あへん法
- 安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律
- 薬剤師法
- 有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律
- 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
- 国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律
- 独立行政法人医薬品医療機器総合機構法
- 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律
- 再生医療等の安全性の確保等に関する法律
- 臨床研究法
どれかひとつにでも該当してしまうと、薬局の開設ができません。
薬局の管理者の設置
薬局では薬局の管理者として、必ず薬剤師が必要になります。
店舗販売業の場合で、第二・三類の医薬品のみを販売する場合は登録販売者でも問題ないこともありますが薬局の場合は必ず薬剤師が必要です。
- 薬剤師の配置人数ルール
-
- 1日平均取扱処方箋数が40枚までは、薬剤師1名の配置が必要。
- 40枚を超えるごとに、薬剤師を1名加算しなければならない。
- 開店時間内は、常時、調剤に従事する薬剤師が勤務している必要がある。(ただし、要件を満たした『薬剤師不在時間』を除きます)
なお、管理者として薬剤師が必要ということであり、申請者自身は薬剤師資格がなくても問題ありません。
石川翔梧例えば法人として申請し、従業員の薬剤師を管理者とする場合です。
構造設備の要件
建物の構造や設備にも基準が設定されています。
条文の量が多いため一部抜粋して、主なものを紹介します。
- 面積と構造の基準
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- 薬局全体の面積は、おおむね19.8平方メートル以上必要。
- 調剤室単独で、内寸6.6平方メートル以上の広さが必須。
- 居住場所や不潔な場所から明確に区別されている必要。
- 薬局であることが外観から明らかでなければならない。
- 必要な設備と備品
-
- 薬局には冷暗貯蔵のための設備や、鍵のかかる貯蔵設備が必要。
- 調剤に必要な各種器具(はかり、ビーカー等)を揃える。
契約前に、レイアウトと寸法などを念入りに確認することが極めて重要です。
細かな備品は後から購入できたりしますが、そもそも構造がクリアできないと物件選びからやり直しになるなど非常に労力が大きくなります。
体制に関する要件
管理者として薬剤師が必要なだけではなく、どのような体制にするのかも定められています。
こちらも条文の量が多いため一部を抜粋して紹介します。
- 1日平均取扱処方箋数が40枚までは、薬剤師1名の配置が必要。
- 40枚を超えるごとに、薬剤師を1名加算しなければならない。
- 開店時間内は、常時、調剤に従事する薬剤師が勤務している必要がある。(ただし、要件を満たした『薬剤師不在時間』を除きます)
こちらの体制に関する要件もクリアするために勤務体制などを構築しましょう。
薬局を開設すると何ができるようになるのか?
薬局を開設すると何ができるのかを解説します。
これに関しては薬剤師の方の方が詳しいかもしれませんがあらためてかいつまんで解説します。
薬局の開設許可を受けることで、主に以下の役割を担うことができます。
- 医師の処方箋に基づく「調剤」業務
- 一般用医薬品(市販薬)の販売と健康相談
- 独自の「薬局製剤」の製造と販売(別途許可が必要)
- インターネット通販などの特定販売
それぞれ具体的にどのような業務が可能になるのかを見ていきましょう。
処方箋に基づく「調剤」と「医薬品の販売」
薬局の最も基本的かつ重要な機能は以下の2つです。
- 調剤業務
-
- 医師の処方箋に基づき、患者に合わせた薬を調製。
- 安全に服薬できるよう、専門的な服薬指導。
- 医薬品の販売
-
- いわゆる市販薬(OTC医薬品)の販売が可能。
- 処方箋を持たない地域住民の健康相談。
調剤と医薬品販売の両輪で、地域社会の健康をサポートできます。
独自の強みになる「薬局製剤(薬局製造販売医薬品)」
薬局開設の大きなメリットとして、「薬局製剤」の取り扱いが挙げられます。
ただし、薬局製造医薬品は別途許可が必要になります。(次項で解説。)
また、薬剤師が独自の配合で自由に作れるわけではなく、承認された処方(成分・分量、製造方法等)を厳格に守って製造する必要があります。
薬局製剤の製造販売に必要な「別途許可等」とは
薬局製剤を取り扱うためには、薬局開設とは別に以下の許可等が必要です。
- 薬局製造販売医薬品製造業の許可
-
安全な薬を作るための設備や衛生管理体制が問われる。
- 薬局製造販売医薬品製造販売業の許可
-
作った薬を市場に流通させ、品質や安全を管理する責任を負う。
- 品目ごとの製造販売承認・届出
-
都道府県知事から個別の承認を受ける必要がある(ただし、一部の品目については事前の届出のみで製造販売が可能です)。
手順書の作成や記録の保管など、日々の業務負担は増えます。
しかし、収益源の多角化と専門性の向上という点で非常に魅力的な制度です。


インターネット通販などの特定販売
薬局を開設するとインターネット通販などで特定販売を行うことができます。
この特定販売とはあくまで薬局などでの販売形態のひとつとされており、無店舗での販売はできません。
詳しくは以下の記事をご覧ください。


地域連携薬局などの認定制度
開設後のステップアップとして、都道府県知事による認定制度があります。
代表的なものは以下の二つです。
- 地域連携薬局
-
- 医療機関等との情報連携や、在宅医療に対応できる薬局。
- 車椅子でのアクセスなど高齢者・障害者の円滑な利用に適した構造や、プライバシーに配慮して間仕切り等で区切られた相談窓口などが必要。
- 24時間対応できる体制や、麻薬の調剤実績なども求められる。
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- がん等の特定の傷病(※現在は「がん」のみが指定)の専門的な薬学管理に関係機関と連携して対応できる薬局。
- 高度な専門知識を持つ薬剤師の配置が必須。
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将来の目標として見据え、開業時から設備投資を検討すると良いでしょう。
これらの認定は、専門性と地域貢献度を対外的にアピールできます。
薬局の開設許可の有効期間


一度薬局を開設したら、その許可は永遠と有効なわけではありません。
薬局の開設許可は6年ごとに更新を受ける必要があります。
参考に薬局関連の他の許可などの有効期間を掲載しておきます。
- 薬局製造販売医薬品製造販売業:6年
- 薬局製造販売医薬品製造業:6年
- 地域連携薬局の認定:1年
- 専門医療機関連携薬局の認定:1年
と、なっております。
薬局開設許可申請をする際の注意点


薬局は開設して終わりではありません。
同時に「保険医療機関指定申請」も行う必要があります。
この「保険医療機関指定申請」を行わなければ、薬局が保険適用になりません。



保険が適用されないとなると事実上お客さん来なくなりますね。



そうですね。
ですので、「開設」と「保険医療機関指定申請」はスケジュール管理が大切です。
この「保険医療機関指定申請」については社労士の独占業務となっており、行政書士である当事務所では行えません。そのため、
- お客さま自身で申請を行う
- お客さまが社労士の先生を探す
- 当事務所にて社労士の先生と連携する
などの対応を行う必要があります。
薬局開設許可申請は行政書士に相談がおすすめ


薬局の開設には、物件選びから詳細な要件の確認、保健所や厚生局などとの調整など、非常に多くの手間と時間がかかります。
初めての申請では「何から始めればいいのか分からない」と悩むことも少なくありません。
そこで、複雑な手続きを行政書士に依頼することで得られるメリットを解説します。
行政との面倒な調整や問い合わせ窓口を1本化できる


薬局を開設する際は、保健所などの行政機関と事前に何度もやり取りをする必要があります。
専門的な用語でのやり取りや、窓口の開いている平日の日中に対応することは、開業準備中の大きな負担です。
行政書士に依頼することで、これらの面倒な調整や問い合わせ窓口を専門家に1本化できます。
無駄なやりとりを減らし、スムーズな開設に向けて準備を進めることが可能です。
国家資格者として許可申請書類の作成の代理ができる


薬局開設には、厳格な要件を満たしていることを証明するための膨大で複雑な申請書類が必要です。
行政書士は国家資格者として、これらの書類作成や行政への提出を代理することができます。
申請書に何を書けばいいのか分からない、行政からの指摘で何度も書き直すといった手間を省けます。
正確な書類作成により、審査の遅れを防ぎ、確実な許可取得をサポートします。
採用や集客など本来の事業準備に集中できる
薬局のオープンには、許可申請だけでなく「保険医療機関指定申請」などスケジュール管理が求められます。
面倒な手続きに追われてしまうと、事業の核となる準備がおろそかになりかねません。
行政の手続きを行政書士に一任することで、薬剤師の採用活動や広告戦略、資金繰りといった本来の経営業務に十分な時間を充てることができます。
専門家と連携することで、計画通りに安心してオープンを迎えることが可能です。
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無理な営業は一切しませんのでご安心ください。
ほむら行政書士事務所の料金体系
当事務所の薬局に関係する料金体系は以下のとおりとなっています。
相談は初回60分無料のためお気軽にご相談ください。
| 項目 | 料金(税抜き) |
|---|---|
| 薬局開設 | 200,000 |
| 特定販売届出(通信販売等) | 50,000 |
| 薬局製造販売医薬品 製造販売業・製造業 | 100,000 |
| 品目承認 | 要見積もり |
| 地域連携薬局 | 100,000 |
| 専門医療機関連携薬局 | 100,000 |
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※お見積り後のキャンセルも可能です。
無理な営業は一切いたしませんのでご安心ください。
薬局開設に関するよくある質問
薬局開設の計画からオープンまでフロー例
薬局開設までのフローやスケジュールの例を紹介します。
参考にしてください。
最も重要なのが、契約や工事の前の「事前相談」です。
図面等を持参し、相談に行きましょう。
- 事前相談が必要な理由
- 図面上は基準を満たしていても、担当者の見解が異なる場合がある。
- 自治体ごとに細かな指導基準(ローカルルール)が存在する。
- 工事完了後に指摘されると、多額のやり直し費用が発生する。
- 確認されるポイントの例
- 待合室から調剤室への動線は適切か。
- プライバシー確保のためのパーテーションの高さは十分か。
- 休憩室や更衣室の位置は衛生的か。
内装工事の目処が立ったら、保健所へ開設許可の申請を行います。
- 主な必要書類
- 薬局開設許可申請書
- 薬局の平面図
- 申請者(法人の場合は薬事に関する業務に責任を有する役員)が精神の機能の障害により業務を適正に行えないおそれがある場合の医師の診断書
- 管理薬剤師等の雇用契約書の写し
- 薬剤師名簿の登録番号及び登録年月日を記載した書類
- 実地調査のチェックポイント
- 書類受理後、監視員による実地調査が行われる。
- 提出した図面通りに設備が作られているかを確認される。
- 必要な備品や器具が規定通り揃っているかをチェックされる。
この実地調査をクリアして初めて、薬局開設の許可証が交付されます。
保健所の許可だけでは、健康保険を使った調剤はできません。
地方厚生局に対して「保険薬局の指定」を申請する必要があります。
- 保険指定申請のルール
- 保健所から開設許可証を取得した「後」に申請。
- 働く薬剤師も「保険薬剤師」として登録。
- 指定の申請等に関するスケジュール管理
- 保険薬局としての指定や、働く薬剤師の保険薬剤師としての登録手続には、行政の審査等に一定の時間がかかります。
薬局開設許可の取得後、速やかに健康保険法に基づく手続を完了させなければ、保険を使った調剤業務を開始することができません。
保健所の許可取得日からの逆算し、緻密なスケジュール管理が不可欠です。
- 保険薬局としての指定や、働く薬剤師の保険薬剤師としての登録手続には、行政の審査等に一定の時間がかかります。
薬局開設許可申請について!要件などを分かりやすく解説!のまとめ
今回は薬局開設の手順と必須要件について解説しました。
この記事で特に重要なポイントをまとめます。
- 薬局の開設には「欠格条項の非該当・管理者の設置・構造要件・体制要件」のクリアが必須。
- 物件契約や内装工事の前に、図面を持参して必ず保健所へ事前相談に行こう。
- 薬局開設許可の取得後、速やかに厚生局への保険薬局指定等の手続を行う緻密なスケジュール管理が必要。
- 薬局製剤を扱う場合は、別途「製造業」と「製造販売業」の許可が必要。
かなりかいつまんで解説しましたが、実務で考えると非常に難しいかと思います。
薬局の開設要件や手続きでお悩みのことがありましたら、ぜひお気軽に当事務所までお問い合わせください。

